ゴルフ「ホールベスト」のルールと計算方法
SQORE編集部 | 2026年8月15日更新
ホールベストは、各ホールで最少打数だった人がそのホールのポイントを獲得する、いちばんシンプルな全員参加ゲームです。同点なら次のホールへ持ち越し(キャリー)。ルール説明が10秒で終わるので、初めての相手や初心者を交えたラウンドでも定番です。
基本ルール
- 1ホールごとに全員の打数を比べ、単独で最少打数の人がそのホールのポイント(例: 10ポイント)を獲得します。
- トップが同点なら勝者なし。そのホールのポイントは次のホールへキャリー(持ち越し)されます。
- キャリーが貯まったホールを単独トップで取ると、貯まったぶんを一気に獲得します。
計算例(1ホール10ポイント)
1H: A=4, B=5, C=5, D=6 → Aが10pt獲得
2H: A=5, B=5, C=6, D=6 → トップ同点でキャリー
3H: B=4で単独トップ → Bが2ホール分の20ptを獲得
よくあるローカルルール
- バーディボーナス — バーディで取ったら加点(例: +10pt)。イーグルならさらに大きく。
- ニアピン — PAR3のニアピンにもポイントを付ける。取られなければキャリー。
- ダブルパー減点・3パット減点 — 大叩きや3パットにペナルティを付けて緊張感を出す方式。
- キャリー上限 — 持ち越しは3ホールまで、などの上限を決めて荒れすぎを防ぐ運用もあります。
数えてみた:4人でやると、半分のホールは勝者が出ない
ホールベストで見落とされがちなのが同点の多さです。4人で回ると、1ホールの打数はしょっちゅう並びます。実際どのくらいなのか、10万ラウンドシミュレーションして数えました。
| 人数と組み合わせ | 単独ベストが出る確率 | 18ホール中、勝者が出るホール |
|---|---|---|
| 4人・実力が近い(全員90前後) | 49.1% | 8.8ホール |
| 4人・実力差あり(80/90/100/110) | 55.5% | 10.0ホール |
| 3人・実力が近い | 57.0% | 10.3ホール |
実力が近い4人だと18ホールのうち勝者が出るのは9ホールだけ。残りの半分は同点キャリーです。しかも2ホール以上続けて勝者が出ないことが23%あります。「なかなか決まらないな」という体感は、気のせいではありません。
人数が増えるほど同点は増えます。5人以上でやるなら、キャリーが常態化する前提で組み立ててください。
だから「キャリーをどう扱うか」で別のゲームになる
同点のポイントを次に持ち越さない設定にすると、その半分のホールぶんがそのまま消えます。
| キャリーの設定 | 1人あたりの平均獲得pt | 獲得時のプール |
|---|---|---|
| キャリーしない | 22pt | いつも×1 |
| キャリーする・上限3(SQORE既定) | 41pt | ×1:45% / ×2:25% / ×3:30% |
| キャリーする・上限なし | 42pt | ×1:52% / ×2:25% / ×3以上:23% |
キャリーありは、なしのほぼ2倍の額が動きます。同じ「1ホール10pt」でも、体感の重さがまったく違うということです。
上限3にしても、上限なしとの差はほとんどありません(41pt対42pt)。上限を外して×8や×10を狙うより、上限3で「終盤に必ず山場が来る」形のほうが扱いやすい。実際、最終18番に×3が乗っている確率は39%あります。
SQOREでは上限を超えたぶんは消えず、次のホールへ持ち越します(1ラウンドあたり1.44回発生)。上限で切り捨てると、そのホールぶんのポイントが宙に浮いてしまうためです。
実力差はどれくらい出るのか
「1ホール単位だから初心者にもチャンス」とよく言われます。これも数えました。80打・90打・100打・110打の4人が同じ組で回った場合です。
チャンスはあるが、互角ではありません。ただし「1回も見せ場がない」という事態にはなりにくいゲームです。
| その日のグロス | 18ホールで1回以上ベストを取れる確率 |
|---|---|
| 80打 | 99.9% |
| 90打 | 90.2% |
| 100打 | 67.1% |
| 110打 | 42.1% |
110打で回った人でも4割は1回はベストを取ります。取れた1ホールにキャリーが乗っていれば、その1回で30pt入ることもあります。獲得の総額では大差がつきますが、盛り上がる瞬間は用意されている、という設計です。
実力差がある組で成立させたいなら、ハンデを付けるのが一番効きます。それが嫌なら、バーディボーナスやニアピンで加点の機会を増やすか、1対1のホールマッチにして相手ごとに条件を調整してください。
実力が近い4人(全員90前後)でも、18ホールで1ptも取れない人が9.4%出ます。取れない日があるのは普通のことです。
ホールマッチ(1対1版)
ホールベストを1対1でやるのがホールマッチです。同じ組の特定の相手それぞれと対戦を立てれば、総当たりの同時進行もできます。
SQOREでの扱い
アプリのSQOREの既定は1ホール10pt・キャリーあり・上限3・トップが同点ならキャリーです。加点はバーディ+10・イーグル+20・ニアピン+10(ニアピンは取られなければキャリー)。ダブルパー減点と3パット減点は既定OFFで、使う会だけONにします。
キャリーの発生条件は2通りから選べます。「トップが同点なら」(既定・上のシミュレーションもこれ)と、「全員が同点のときだけ」です。後者にすると同点でも2人までなら勝者なしで据え置きになり、キャリーはほとんど貯まりません。
ハンデにも対応しています(半打単位。同じ打数ならハンデを持っている人が勝ち)。上限を超えたぶんは切り捨てず次ホールへ持ち越します。キャリー上限の「3ホールまで」といった数え方は会によって違うので、初回は1ホールずつ倍率バーを見ながら合わせてください。
アプリならキャリーの管理も自動
「今いくつ貯まってる?」を数えなくていい
iPhoneアプリのSQOREなら、打数を入れるだけでホールベストのポイントを自動計算。同点でキャリーした倍率は画面上部のバーに出るので、いま何ホール分が乗っているかが一目で分かります。
同点キャリーの条件(トップ2人同点 / 全員同点)や上限、バーディ・イーグル・ニアピンのボーナス、減点ルールまで設定できます。
よくある質問
実力差があっても楽しめる?
チャンスはありますが互角ではありません。80打・90打・100打・110打の4人でシミュレーションすると、獲得ポイントは105・37・18・9で11倍の差がつきました。ただし110打の人でも18ホールで平均0.5回はベストを取り、4割の人は最低1回取れています。差を縮めたいならハンデを付けるのが一番効きます。
4人でやると同点ばかりにならない?
なります。実力が近い4人だと、単独ベストが出るのは18ホールのうち8.8ホールだけで、残りの半分は同点キャリーです。2ホール以上続けて勝者が出ないことも23%あります。キャリーを持ち越す設定にしておかないと、その半分のホールぶんのポイントが消えてしまいます。
キャリーに上限を付けるべき?
上限3と上限なしで、1人あたりの平均獲得ポイントは41ptと42ptでほとんど変わりませんでした。荒れ方を抑えたいなら上限3で十分です。SQOREは上限を超えたぶんを切り捨てず次のホールへ持ち越すので、ポイントが宙に浮くことはありません。
何ポイントに設定するのがいい?
1ホール10ポイント程度に設定して、他のゲームと並行して楽しむのが定番です。ただしキャリーありだと1人あたり1ラウンド40pt前後が動くので、キャリーなしのつもりで金額を決めると倍の重さになります。
この記事の検証方法
4人(および3人)のラウンドを10万回シミュレートして集計しました。1ホールのスコアは「パーからの打数」の離散分布から発生させ、ラウンド間の標準偏差が実際のゴルファーに近い3〜7打に収まるよう調整しています。キャリーの計算はSQOREアプリの実装と同じで、トップが同点ならキャリー、プールは1+キャリー回数、上限を超えたぶんは次ホールへ持ち越しとしました。ハンデ・バーディボーナス・ニアピンは付けていない素の状態での数字です。
キャリーの管理、アプリにおまかせ
SQOREはホールベスト・ラスベガス・オリンピックなど定番ゲームのポイントを自動計算する無料アプリです。
ゲームをしない日はスコアアプリとしてそのまま使えます。いま打つホールの自分の平均スコアやOB率も出ます。
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